人には言えない! 6
6 ゴメン
フロントのボタンを外すと、なるほどってな感じの薔薇のブラ。
「良いもんつけてるじゃん。」
それは赤に黒の縁取りで。コンドームの柄とお揃いだって言う事が一段と怒りを増幅させる。
「優花ちゃんだってこんなのつけないぜ。」
俺は花嫁の名前を口にしていた。彼女のブラを間違って見てしまった時の事をふと思い出していたからだ。アレは洗濯を終えた彼女が部屋にしまおうと持っていったときの事だ。廊下に落ちている布切れを拾い上げると、それは真っ白にレースのブラジャーで。今時こんな清楚なブラつける子がいるんだなぁって妙に感心してしたものだ。もしや御曹司は彼女のこういう所に惹かれたのかなって納得してしまったり。そんな優花と対照的な、目の前の大人じみた少女に苛立を覚えた。
「あの子はもっと可愛かった。」
すると
「比べないでっ。あんな女と。」
そう言って瞳は俺の顔をひっぱたいた。
「ぃってぇ。」
頬を押さえる俺に、マジ怒っている目が近づいてきて唇を軽くかんだ。
「あたし、瞳だから。ひ・と・み。ねぇ、名前、呼んでよ。」
メロンの香りが俺の口を塞いだ。
準備はオッケー。ソファはリクライニング。ブラからこぼれる思いのほか大きいバストは感度がよく。彼女が初めてじゃないって言った言葉を裏付けているみたいだった。
「恥ずかしいから、明かり消して。」
すっかり盛り上がっている俺。躯の奥底まで残忍な欲望で膨れ上がっていて、この数年の間に溜まりに溜まっていた鬱積した気持ちが吹き出したかのようだった。目の前の女は俺が大切に守って来た瞳じゃない。いやらしくって艶かしい、女の躯、だ。口付けし、耳を舐め上げ、彼女の全てを濡らした。
「お願い。」
その声までが、濡れていた。
つるつるしたスカートをたくし上げると、まっすぐにのびた健康的な足。それからブラとお揃いのショーツ。引き剥がし現れるこんな綺麗な彼女。それを他の男に汚されたなんて。絶対に許せなかった。復讐を込め、彼女の足首をつかみ肩に乗せ、それを腕で逃がさない様に挟みながらゆっくりと体を倒しキスをする。キツい体位だって分かってた。それでも
「瞳。」
逃がす気なんか無い。化粧を落とした、あどけない、それでいて潤んだ口元。微かに荒い吐息が吐き出され、苦しそうに眉が寄るのを見下ろしながら
「大人の男が欲しいんだろう?」
もう、我慢なんかする気はどこかに吹き飛んでいた。
途中で気がついた・・・・もしかして初めてって。ヤバいって。でも止められない。俺、泣きそうになりながら腰振った。もうここまで来たら本能に逆らえなくて。
彼女のしがみつく腕が痛かった。
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by hirose_na | 2008-04-16 09:18 | 恋愛小説